先祖は庄屋の家系で、
そこの次男が分家したという。
その次男が庄屋を継いでいれば、
お家は安泰だったのに、
長男は広い邸もろとも人手に渡してしまった、
ということ。
村を離れて
浜寺に引っ越して行った。
私の生まれたのは
分家してから三代目の父の次女ということ。
勿論、分家した頃は
それ相応の土地をもらって分家したのだろう。
邸も広く、
上流を少し落ちた中の上
という位置にあった。
広い庭や畑は
四季の果物がたっぷり実る広さで、
何不自由なく
田畑も自分達の一年分のお米は自作をして、
あとは小作にお任せで
年貢米をもらってそれを売っていたようだった。
みかんは四種類。
ぶどう、柿、ざくろにびわ、いちじくなど、
年中欠かさず、
子供たちはたっぷりの果物を
食べることができたのだった。
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