10月29日(土曜日) 最終日
ゆっくりめの起床。ゆっくりめの朝食。今日はお帰りに為る日。夕方5時発の飛行機を予約とか、3時に石巻を出発すればいいので時間はたっぷりあると思った。石巻の観光も考えたけれど今朝もみさを先生は「歯が痛い。」と言ってあまり召し上がらない。近くに知り合いの歯科医院は有るけれど、歯の場合は掛かり付けが良いに決まっている。私は「みさを先生、我慢して、お帰りになってから治して下さいね。」と気休めにもならないようなことを言う。
それでも葡萄は食べ易いと、召し上がってくださる。「お昼は空港に行く途中にラーメンでも食べましょうか? それともはらこ飯くらいなら出来ますが?」と相談すると研三さんが「ラーメンはいつでも食べられるので、はらこ飯というのを食べてみたい。」というので、お二人に留守番をお願いして、私は市場にいくらを買いにでかけた。その間に研三さんは荷造りを、みさを先生は本の裏書にサインをする事になった。実はみさを先生の「奥の細道」が実現される事になった時に私は、さをりリポートを纏めた本を30冊ほど購入しておいた。それにサインをして貰って売り出そうとの魂胆だった。それが、忙しさにスッカリ忘れていた。危ういところで思い出した。
はらこ飯は鮭の産卵の時期の季節限定の郷土料理で、鮭の身をご飯に炊き込んでその上にいくらを散らして食べる。研三さんに言わせると「鮭の親子丼」だそうだ。でも、お二人とも「美味しい、美味しい。」と食べてくれた。みさを先生の歯が痛くなけれはもっと良かったのだけれど・・・。時間が経つのは早いもの、タップリ有ると思った時間は意外に無かった。あっという間に3時。石巻から仙台空港へ・・・。車を駐車場に置いて、空港まで同行する。
お別れの時間が迫る。「またお出で下さい。」との言葉を飲み込む。92歳というご高齢が恨めしい。
小さなハプニングは沢山有ったけれど、みさを先生は「来て、良かった!」と言ってくださった。東北のみんなは「来ていただけて、良かった!」と言っている。それで、万々歳ではないか。
みさを先生、東北のみんなの為に遠路遥々お越しくださいまして、本当に有難うございました。お陰さまで沢山の大切なものを戴きました。
★「奥の細道紀行」リレー報告6番手:及川恵美子 その6
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