織っているところへも、
人がいっぱいたかってくるんです。
そしたら面白いことに、
お母さんは
英語がしゃべれない。
本人もしゃべれない。
だけど、
本人はちゃんと会話してるんです、
外国の人とね。
堂々と
顔でものを言ってる。
みんなと抱き合って
泣いて喜んでる。
もう、
そのうれしそうな顔!
そしたらお母さんは、
持っていったマフラーとかを
「どうぞ、どうぞ!」
って
あげるんですよ、
これはと思う人に。
それをもらった外国の人は、
すぐ、
サッと首に巻くんですよ。
そこが日本と違うんですね。
そして、
あくる日も
同じマフラーを風になびかせて
来てくれるんです。
それはもう
溶け込んでいるんですね、
体の中に。
そういう
もうのの感じ方、
とらえ方、
日本とえらい違いなんです。
それを
ほんとにつくづく
みんな感じて帰りました。
( NHKラジオ
『こころの時代 ~宗教・人生~』
1995年2月4・5日放送より )
★★★ その31 ★★★
コメント