私は障害者の織った作品を
着て行きました。
そしたら、
みんな、
ヘッって顔で見るんです。
切れるような
怖い目でした。
そしたら、
ひとりの子が
ちょっとあっち行ってから、
また来たんですよ。
このばあさん、
おもしろそうだ
と見たらしいんですね。
それは、
私が着てる服を
見たからなんです。
もしも私が、
普通の立派なスーツでも着て行ったら、
「ばあさん、何しに来た?
帰れ、帰れ!」
って、
足で蹴飛ばされるとこですよ。
たしかに
その雰囲気はありましたよ。
ところが、
私の着てる服を見て、
ホォーと思ったんですね。
それで通ずるところがあったんですよ、
きっと。
それから、
みんな入ってきて、
織りをやりだしました。
( NHKラジオ
『こころの時代 ~宗教・人生~』
1995年2月4・5日放送より )
★★★ その36 ★★★
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