そういうことがあって、もう一人のが私の着ているもの、「先生、僕にそれくれや」と言うんです。「これだけは勘弁して。これ天皇・皇后両陛下と握手させてもらった時に着ていった服なんやから、これだけは勘弁して」と言うたらね、「神棚へ祀っとくさかい、くれ」と言うんです。「もう勘弁して、それは無理や」。だけど今までものすごく暴れん坊の子が「先生、おはよう」と言って行き違いに挨拶するようになった。それで悪い子が一生懸命-経通しぞ御存じですか-通すんですよ、経糸を。あの面倒なことを「僕って、こんなことしててええんやろか」と言いながら糸通しをやっている。そんなことがあって、まるで手の平を返したようにコロッと変わるんです。
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