私は他のことには自信がないが、
華道のことは多少解っているつもりである。
努力の積み重ねがそうさせていると思っている。
このように絵も書も彫刻もすべて解れば嬉しいが、
と思うことがよくある。
けれども、並みの人間には無理な話だとあきらめている。
だが、ひとつのことに苦しんだ経験があれば、
他のものでも、ある程度は見えるものだと納得している。
それだけ人生は豊かになる。
ただ習っただけでは、そううまくはいかぬ。
苦しまなければならぬ。
その分だけ見る目が育つ。
生け花で目覚め、
人を導く基本に触れ、
やがて時至って、
現在の社会情勢の中で珍しがられ、
その数が増すにしたがって、
その中でひとつの小さな社会が生まれ、
女性の行き方のひとつの指針になろうとしている。
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