1989年6月にアメリカ・首都ワシントンD.C.で開催された、
「第一回ベリー・スペシャル・アーツ・フェスティバル世界大会」
に日本代表として出席した際、講演をさせられました。
与えられた時間は20分。
英語に通訳してもらわないといけないので、
とても20分では言いたいことを話せません。
そこで前日に、
お伝えしたいことを10ヶ条にまとめたものを
聴衆の方にお配りしました。
①私はさをり織りを通して、その中に哲学と思想を発見しました。
②それは逆転の発想によって見つかったものであります。
③それには障害を持っている人のほうが素晴らしいということを知りました。
④それは人間の純粋性の現れであって、神に近いということだと思います。
⑤それを見つけたのは8年前。みんながダイヤモンドです。その宝石の鉱脈は世界中に広がっていると確信しました。
⑥日本では固定概念が強くて、その仕事は困難です。
⑦しかしお国(アメリカ)では、スムーズに事が運ぶはずです。
⑧私はこちらで仕事がしたいのですけれど、76歳の高齢のため無理です。
⑨どうか皆様、私に代わってこの仕事をやっていただけませんか?
⑩品質管理は不要であります。(前日の会議で、アメリカでも品質管理を良いことと思っていることを知り、あえてこの項目を追加しました。)
演壇を降りたとき、
四方から人が集まってこられた。
私を取り巻いて、もっと詳しく知りたいとせがまれました。
ついに、代表の方に別室へ引き入れられ、
「なんとかしてアメリカ全土にSAORIを取り入れたい」
と熱望されました。
「城みさをはクオリティーコントロールにノンをつけに来た。
今年のキーワードを“ノンクオリティーコントロール”にしよう」
ということになりました。
最後に、
「城みさをを1,000人作って、世界中にばら撒いてください」と。
これは大変なことになったと思ったものです。
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